上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。

内部留保の話題はどこへ行った?

ここでは、「内部留保の話題はどこへ行った?」 に関する記事を紹介しています。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
昨年秋以降、大きな社会問題になっている派遣切りは、景気がますます悪化していく中で一向に減る兆しがない。
昨日は大量の内定取り消しで問題となった日本綜合地所が会社更生法の適用を申請し、とうとう正社員たちの生活まで危機にさらされることになってしまった。

企業はどこも赤字、業績の下方修正ばかりで、景気がいいのは東京ディズニーランドを抱えるオリエンタルランドとゲーム業界をリードする任天堂くらいになってしまった。
職を失い、住む家さえ無くしている人が大量に出ている一方で、巨大遊園地とゲームという、生活にとっては重要度がグッと下がる業種が大儲けを出しているというのは皮肉なことである。

企業の儲けと言えば、派遣切りが問題になり始めた頃、トヨタやキヤノンなど、昨年前半までは空前の黒字を出していた企業が大量に抱えている内部留保が取り上げられ、話題になった。
今も変わらず非正規の首切りは続いているというのに、内部留保を雇用確保に利用してはどうかという話はその後、とんと聞かれなくなってしまったのはなぜなのだろう。

今日の毎日新聞朝刊には、「企業の内部留保 雇用確保に使えないの?」という質問に答えるコラムが載っている。
この記事では「なるほドリ」という質問者が読者に替わって専門畑の記者に質問をするという形をとっている。
そこでまず、内部留保とは、という説明から入り、要するにそれは企業活動により企業が内部に貯め込んだ金だということで、トヨタ自動車は昨年9月末で約12兆6000億円、ホンダは同12月末で4兆700億円、キヤノンも同時期で2兆6000億円という巨額の内部留保があることを明らかにしている。

そんな数字を聞かされれば、当然ながら質問は「そんなに金があるのなら派遣切りなどせず、雇用維持に利用できないのか」ということになる。
しかし、毎日の経済記者は次のように答えるのだ。

「ただ、内部留保は現金ではなく、多くが工場の土地や建物、機械設備などに再投資されているので、使うにはこれらを売却して現金化しなければなりません。日本経団連は『結果的に工場閉鎖につながり、雇用をさらに悪化させる』と説明しています。また、内部留保の一部である利益剰余金は株主の資本なので取り崩すには株主公開の決議も原則必要になり、現実的には内部留保をすぐに活用するのは難しい面もあります」

しかし、毎日の記者には悪いが、この答えでは派遣切りされた人々は到底納得できないのではないか。
経団連の、内部留保を雇用に使えば工場閉鎖につながるなどというのはたわごともいいところで、これまでさんざんアウトソーシングと称して自社の設備拡大は抑えて下請けに任せてきた。トヨタのカンバン方式などはその最たるものだっただろう。
要するに内部留保を現金化して雇用に回すことができないという企業の本心は、内部留保はさらなる儲けを生むために資金運用に使うためにあるもので、そうやって設けた金は経営者と株主で山分けすることになっているから雇用になど回す分はないということなのだ。

これまで景気がいいときには散々人をこき使い、過労死するほど働かせて利益を最大限搾り取ってきた資本は、景気が悪くなればなったでそれまで貯め込んだ金を使い回して自分たちの取り分だけは確保しようとしている。

それだけのことではないか。

トヨタやキヤノンは、はたして景気がよかったときには利益を従業員とともに分け合ってきたのか?
利益の再配分も満足にしてこなかったのに、景気が悪いとなれば都合のいいことを言って金に固執する企業を毎日新聞をはじめとするマスコミはなぜもっと叩かないのか。
もちろんそれは、大マスコミもトヨタやキヤノンと同じ体質を持っているからであり、派遣切りされるような人間に期待を持たせるような記事を書くわけにはいかないのだろう。

経済危機が深刻になるほどに、さすがのマスコミもこれまでの市場原理主義を批判する側にまわりはじめているが、いわゆる「勝ち組」として新自由主義を謳歌してきた者たちが書く批判はどこか腰が引けていて痛々しささえ感じさせる。

内部留保はどうして雇用確保に回せないのかなどと、物わかりのいい顔を見せながら結局それは難しいなどと経団連の肩を持つような記事を書くのでなく、毎日もふくめマスコミはどれも、まず己がこれまで持ち上げてきた市場原理主義的姿勢を反省し、自己批判する記事を載せるべきだろう。そうしないことにはいつまでたっても煮え切らない、及び腰の記事を書くか、恥知らずなダブルスタンダードを続けることになる。
もはやその痛々しさは読者の広く知るところとなっているのだから、マスコミは一刻も早く自己批判し、その上で派遣切りされた人々のための記事を書くべきである。

そうでなければ説得力のある記事など、書けるわけがないのだ。

スポンサーサイト

関連タグ : 内部留保, 経団連, マスコミ,

コメント
この記事へのコメント
ooaminosora様
こんにちは。最近はソマリア沖出兵とクリントンさんの16日の来日を気にしています。
昨日のテレビタックルや金曜のテレ朝スーパーJチャンネルでは、報道が物足りなかったので、城内実さんのブログをご参考に。
http://www.m-kiuchi.com/2009/02/09/kaikakuriken/
http://www.m-kiuchi.com/2009/02/09/tvtacklefukuokasensei/
今日、寄らせていただいたのは、毒入りカレーの件。「冤罪ファイル」という雑誌の最新号に出るようです。
http://enzaifile.com/
「創」の編集長が寄稿しているとのことで、「創」も検察「裏金」 告発の三井環氏の獄中記を連載中ですし、いやあ、相変わらず、世の中、わからないことだらけです。
「きまぐれな日々」に「雑談日記」のSOBAさんがコメントを入れるなどプラスのコミュニケーションを見ると、嬉しく思います。プラスのコミュニケーションの輪が広がることを期待します。
では、また。
2009/02/10(火) 20:14 | URL | 散策 #TY.N/4k.[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://funnyarome.blog82.fc2.com/tb.php/349-8961fdd7
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。