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オバマが大統領になってもアメリカは所詮アメリカだ

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オバマ
バラク・オバマが第44代アメリカ大統領に就任する。
アメリカ国内はもとより、同盟諸国もこぞって彼の就任を喜び、祝福することだろう。
おそらく明日の新聞もニュースも、オバマ新大統領で埋め尽くされるだろう。
ブッシュによるこれまでの8年間があまりにもでたらめな政治だったこともあり、オバマに対する期待はいやが上にも高まる。

しかし私はアメリカ国民ではないし、次期大統領になったときからのオバマを見ていて素直には喜べない気持ちでいる。喜べないというよりも、やはりアメリカはアメリカであり、大統領が誰になろうともどうしようもないのだという諦めと落胆で一杯になっている。

なぜオバマに失望しているかといえば、ひとえに彼がこの年末から始まる3週間にわたってパレスチナを空爆し、侵略行為をほしいままにしたイスラエルに対して、なにひとつ行動を起こさなかったからだ。
ガザ地区という世界でもっとも人口密度が高い地域に無差別に爆弾を落とし、文字通り町中を廃墟に変えてしまったイスラエルの蛮行は、非難してもしきれるものではない。1000人以上の女性や子どもをふくむ市民が犠牲となり、家を失っていったこの3週間の間、オバマはハワイでゴルフを楽しみ、悠然と構えてワシントン入りに備えていた。

これは私に、あの2001年の「えひめ丸事件」が起きたときに、平然とゴルフを続けていた総理大臣・森喜朗を想起させた。
アメリカの潜水艦に衝突されて何人もの若者が命を落としたとき、森は事件の一報を耳にしながら事件を究明し、アメリカに抗議をするどころか第三報が入るまで楽しげにプレーを続けた。
その結果、森内閣に対する支持率は決定的に下落し、二ヶ月後に森は退陣へと追い込まれた。

ハワイでゴルフに興じ、パレスチナで多くの犠牲が出ていることを聞かされながらも「大統領はふたりも必要ではない」と言って平然としていたオバマは、大統領就任が決まり、金融危機に陥ったアメリカ経済に直面したときとは、明らかに違った対応を見せた。
それはオバマが、アメリカはこれまで通りイスラエルとの関係を重視するということの表明であり、他国で起こっていることよりも自国をまず優先して考えていくことの表明に他ならない。
彼が就任演説でどんなに立派なスピーチをしようとも、この事実は変わらない。
オバマは、パレスチナでの虐殺行為を肯定し、イスラエルを擁護し続けることに積極的ではないかもしれないが、決して反対ではないのである。

私はこの数週間にわたって行われたイスラエル政府による大量虐殺は、かつてナチスがユダヤ人に対して行った行為に匹敵するものだと思うし、国際社会を味方に引き込んで好き放題をしようとしているイスラエル政府を決して許すことができない。今回の虐殺に荷担し、これを肯定し続けたオルメルト首相ら政府要人と軍関係者は国際軍事法廷にかけて厳しく非人道行為を責められるべきだと思う。また、自らの歴史的背景を理由に被害者意識を持ち、それゆえにパレスチナを攻めるというイスラエル人たちの甘えは、今後決して許されるべきではないと思っている。
犠牲者


イスラエルは、今回の非人道的行為を行ったことにより、後々大きな代償を払うことになるだろう。今回の身勝手な行為によって世界に根深く浸透している反ユダヤ主義には恰好の材料を与えることになるだろうし、新たなレイシズムを生み出す原因にもなるかもしれない。私はレイシズムに与するものではないが、ユダヤ人とは積極的に親しくなりたいとは思わないし、オリンピックなどの国際大会にはイスラエルが参加するかぎりボイコットする方を支持する。
スポーツを政治の道具にするなとはいわれるが、スポーツとは政治の道具であり続けてきたのだ。その道具をこれから日本も使うことにすることに異論はない。

バラク・オバマは熱狂的にアメリカ国民に迎えられることだろう。
そして彼は、彼らの期待に応えるべく、必死に仕事に取り組むだろう。
しかし、それはアメリカ国内に向けたものに大きく限られるに違いない。
経済の立て直し、雇用の改善など、アメリカ国内には取り組むべき問題が山積している。オバマは、これらに取り組むことで精一杯だろう。もし、それが上手くいけば、波及効果として世界経済も立ち直るきっかけをつかむかもしれない。しかしそれはあくまでも二義的なことだ。
オバマは内政に重点を置かざるを得ない。
だから、イラク問題やアフガン問題は同盟諸国の負担を強いることだろう。
確固とした政治的信条を持たない日本政府は、唯々諾々としてアメリカの要求に従おうとするだろう。しかし、われわれは忘れてはいけない。
戦争に荷担するようなことはしない。
そして非人道的な虐殺行為を黙認し、荷担するような国の言いなりになど、決してなるべきではないということを。

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