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苦難の歴史を持つことが、かえって他者を虐殺させるのか

ここでは、「苦難の歴史を持つことが、かえって他者を虐殺させるのか」 に関する記事を紹介しています。
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犬のケンカというやつは、単なるじゃれあいのような取っ組み合いから、命がけの決闘まで、いくつかの段階がある。激しく組み合って噛み合っているようでも、案外彼らにしてみれば遊び半分ということもあり、そんな場合には飼い主が「こらこら!」と制止すれば離れていく。
しかし、いわゆる本気モードになると、犬は特有のニオイを発散するらしくそれを嗅ぐことで犬たちはさらに興奮して抑制がきかなくなる。こうなると飼い主が間に入っても止めることは容易ではない。正気を失ったかに見える犬は、どちらかが負傷して引き下がるまで闘いを止めようとしないのだ。

これはなにも犬だけの話ではないように思える。
たとえば、ときどきニュースにもなる集団リンチ事件などは、暴力をふるっているうちに正気を失い、そうなると相手にどんな危害を与えても当然だというような高揚した気分が支配して抑制がきかなくなる。その気分はその場にいる人間に瞬く間に伝播して、暴力をエスカレートさせる。たわいもない理由で始まった集団暴力が、終いには殺人事件へと発展していくときは、こうした人間の正気を失わせる空気が現場を支配していることが多いと考えられる。

その最たるものは戦争だろう。
ホロコースト

今、世界中が注目し、多くの人が心を痛めながらどうにも止めることができない「戦闘行為」がイスラエルパレスチナの間に繰り広げられている。
しかしここで「戦闘」という言葉を使うのには抵抗感がある。
パレスチナ側がロケット砲で散発的に攻撃しているのに対し、イスラエルはアメリカから提供された潤沢な兵器を存分に使い、空から陸から、圧倒的な戦力で人口が密集しているガザ地区を攻撃し続けている。イスラエルパレスチナ人たちを狭い地域に押し込め、兵器はもちろん、食料や医療品の供給もできないようにして攻撃している。
この2週間ほどの間に、パレスチナ側では700人近い死者が出ているのに対して、イスラエル側は数人ほどの犠牲者がでているだけだ。この事実だけを見ても、両者の戦力がいかに偏ったもので、攻撃が一方的に行われていることがあきらかになろうというものだ。

そして6日には国連機関の学校が砲撃されて多くの犠牲者が出た。さらには医療活動を続けている国連の自動車も攻撃されて職員が殺された。
イスラエルは明らかに攻撃する必要のない施設や人員に攻撃を加えて犠牲者の数を増やしている。それを作戦遂行の一環として正当化している。
さらに昨日は、ガザ近郊のザイトゥン地区で110人のパレスチナ市民をイスラエル兵が銃を突きつけて1軒の住宅に集めたうえで砲撃を加え、少なくとも子どもをふくむ30人を死亡させるという事件が起きた。

こうした一連のイスラエルの行為を見ていると、どうしても思い出してしまうのは、かつてナチスがユダヤ人民に対して行ったホロコーストの悲劇である。
あのとき、ナチスは優勢思想からユダヤ人を世界から抹殺しようとした。強制収容所をつくり、そこの連行されたユダヤ人たちはガス室に閉じ込められて一気に殺害された。
収容所では過酷な労働と非衛生的な環境、それに最低限の食料しか与えられずに、何人ものユダヤ人たちが餓死したり病死したりした。

今、イスラエルがパレスチナ人たちに対して行っている行為は、かつて自分たちの縁者たちが受けたのと同じ行為をなぞっているとはいえないだろうか。
150万人もの人々を狭い地域に押し込めて食料や医薬品を運び込むことを禁止し、事実上、彼らはパレスチナ人を鉄格子のない収容所に隔離してしまった。
そのうえで、子どもや女性をふくむ非戦闘員を無差別に銃撃あるいは砲撃して命を奪っている。昨日起きた、住民を閉じ込めたうえで砲撃を加えた事件などはナチスのガス室や、あるいは米軍がベトナムで行ったソンミ村での虐殺事件を想起させずにおかない。

イスラエル人たちは、もはや抑制を失わせるニオイを嗅いでしまった犬のように相手を殺さずにおかない気持ちになっているのではないだろうか。
あるいは国を挙げての集団リンチに加わっているうちに、相手に何をしても構わないような残酷な気持ちにはまりこんでいるのではないだろうか。

噛み合いに夢中になってしまった犬を鎮まらせるには、冷水をかけてやるか、人間が棒などをつかって力ずくで引き離してやるしかない。
集団リンチに夢中になってしまった半狂乱の人間を鎮めるには、冷静な第三者が間に入って暴力を止めるように説得するしかない。

イスラエルが今行っている、残虐な行為を止めさせるにも、こうした手段が有効なのだろうか。
冷水を浴びせて攻撃に逸る政府や軍部を抑えることができるのならば、地中海の海水でも浴びせかければいいのだろうが、彼らはそんなことでは諦めないだろう。
ならば残っているのは、冷静な判断力を持った第三者が仲裁に入るか、ある程度の武力を持って抑止する方法しかない。
仲裁にはいるべき第三者として、いちばん期待されるのが国連だったが、停戦を求める決議にアメリカが反対してその効力は半減してしまった。今となってはエジプトの停戦案をイスラエルがどれだけ真摯に受け止めるか、その理性に期待するしかない。
もし、エジプトの仲介も不調に終わったならばどうなるか。

私は武力を使うことには反対だから、世界中でイスラエルに対するボイコット運動を広めていくことがいちばん有効なのではないかと思う。ただし、この方法には即効性がないのが懸念材料だ。それでもガザにいるパレスチナ人たちに、これ以上犠牲者が出ないために、私たちは何かをしなければならない。それは一人一人が声を上げていくことであろうし、イスラエル政府に抗議する運動に参加することでもあろう。また、イスラエル産の輸入品を買わないということもひとつの方法だ。世界中の人間ひとりひとりが考えて、この残酷な現実を早く終わらせるために手を打たなければならない。
さもなければ、イスラエルの行動に業を煮やしたアラブ同胞国が立ち上がり、大規模な戦争が勃発する恐れもある。

それだけはなんとしても避けなければならないと思うのだ。

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コメント
この記事へのコメント
度々失礼します。七鉄斎です。

小生は、ガザ侵攻に対して1つの疑念を抱いています。
それは、「世界的不況の打開策じゃないだろうな?」
というものです。

アメリカ財界ではユダヤ系の人達が強い影響力を持っていますし、
侵攻に至る動機があまりにも唐突に感じられるからです。
2009/01/11(日) 00:24 | URL | 錨七鉄斎 #m399y5vg[ 編集]
お初にお邪魔します。
悲観的に過ぎることを書きますが、イスラエルは言わば「イケイケドンドン」で戦闘をやっていることですので、イスラエルが自発的に停戦する期待は出来ません。
早い話が、今こうやって使っているPCのCPU工場がイスラエルにあったり、ネットの重要インフラである暗号技術がイスラエル発の技術であったり・・・で、イスラエルに依存しないネットインフラがもはや(事実上)存在しないですね。
そんな状態で、イスラエルに外圧を加えることのできる国というものが存在しないのではないかと思われるからです。
イスラエルの核開発疑惑も、結局どうしようもなくなし崩しですし。
私の妄想に過ぎませんが、パレスチナ自治区は近い将来全滅するんじゃないかと。
2009/01/11(日) 12:37 | URL | つうこうにん #nLnvUwLc[ 編集]
戦闘を拒否するイスラエル兵士たちの組織がありますが、今回も既に数人がガザ攻撃への参加を拒否して軍に拘束されたそうです。
http://www.seruv.org.il/english/default.asp      (seruv=拒否)
かなり接続が悪い動画もあります。内と外からの呼びかけを、イスラエル政府は真剣に受け止めてもらいたいです。
2009/01/16(金) 02:44 | URL | ホタル #OARS9n6I[ 編集]
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