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悪魔に魂を売った「勝ち組」と、絶望の果て究極の選択を迫られる「負け組」

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昨日のBLOG版「ヘンリー・オーツの独り言」のエントリ「『派遣のプチ反乱』は新自由主義への対抗宣言です!」は、秋葉原通り魔殺人発生以後、私がなんとなく言いたくて言葉にできず、もやもやした感じでいたものを的確に現してくれており、共感するところが多かった。

ことに、小泉いらいの政権が行ってきたことの欺瞞を糾弾し、「ボランティアでひとりでも多くの人に必死の思いで書いている私たちブロガーは徒労で無駄なことをしているのだろうか?私はそうは思いたくない」という箇所には、例の大先生の雑魚は黙ってろ的尊大なものいいにほとんど脱力し、それこそ徒労感に襲われていた私にとっては力強い言葉に響いた(ちなみに大先生へのリンクは昨日からはずすことにした。だって、もう立ち寄るつもりはないからね)。

もうひとつ、ヘンリー・オーツさんがリンクを張って紹介していたブログ(http://shadow-city.blogzine.jp/net/2008/06/post_11e6.html)もなかなか興味深かった。
というより、今更ながら人間を単なる員数としか考えない派遣会社と、派遣社員を受け入れる企業の体質の冷酷さと身勝手さに、身の毛がよだつ思いがした。
ここでは秋葉原の事件について、派遣社員について調べたという記述があったので紹介しておく。

そんなこんなで、通り魔が在籍していた「人貸し」会社の実態に興味を持った。いろいろと調べてみたら、ひどい会社やねん。社員寮なのに家賃ぼったくり。狭い部屋に三人ほど押し込め、それぞれから家賃や光熱水費、エアコン代別料金で約3万円。会社は一部屋でざっと9万円を儲けていることになる。税務処理では福利厚生で計上。監督官庁は監査行け!

ヒトをモノ扱いして使い捨てる体質、自分が社会の「歯車」ですらない、使い捨ての消耗品であるという絶望感がヒトを狂わせる。「自分なんかいなくても世界は廻るんだ」という事実を知らされた瞬間、希望というささやかな夢が失われ、ヒトは狂う。たとえ給料が安くても、「自分がいなければ、この会社は動かない」「自分がいなければ世界は廻らない」と信じられるうちはダイジョウブ。もっとも、墓場に行けば「この人なしでは世界は廻らない」はずの人がいっぱい眠っているんだけどね。

今の社会に対する不満は、若い世代を中心に相当広くひろがっていると見るべきだろう。
折しも昨日はNHKスペシャルで「追跡・秋葉原通り魔事件」を放送していた。
ここでは犯人となった加藤智大の生い立ちから、家族関係に問題があったこと、息子を支配し、自分の思うように育てようとした母親の教育の問題が第一に取り上げられていた。
そしてもう一つは、加藤が社会に出てから派遣を繰り返し、どんどん社会の中で孤立していく様子、そして派遣社員という極めて不安定で希望のない仕事の実態の一片が明らかにされていた。
ネットの掲示板に書き残した加藤の膨大な言葉は、今の若者たちの多くを代弁するものであり、若者たちは、加藤が犯した犯罪は憎みながらも、多くがその言葉に共感を寄せていたのが印象に残っている。

ただ、NHKの番組で不満だったのは、派遣社員という身分の貧しさや孤独さを浮き上がらせようとしていたものの、肝心の人材派遣会社や派遣を受け入れる企業の側の問題がすっぽり抜け落ちていた点だ。

そこでさきのブログに寄せられたコメントが、思い出される。
ここにはいわゆる「勝ち組」として名を上げ、政府の諮問委員会などにも名を連ねている人種の言葉が並んでいる。

●「格差論は甘えです」
  (奥谷禮子  人材派遣会社ザ・アール社長 日本郵政株式会社社外取締役 アムウェイ諮問委員)
●「格差は能力の差」
  (篠原欣子  人材派遣会社テンプスタッフ社長)
●「フリーターこそ終身雇用」
  (南部靖之  人材派遣会社パソナ社長)
●「日本で払う給料は、間違いなく中国で払うより高い。労働者が、もの凄く安いコストで働いているというようには私は思っていません」
  (折口雅博  日雇い派遣グッドウィル・グループ会長 元経団連理事)
●「業界ナンバー1になるには違法行為が許される」
  (林 純一  人材派遣会社クリスタル社長)

まったく、ぞっとするような言葉を、この連中は涼しい顔をして語っているのだ。
格差社会を肯定する人でなしどもの言葉をもっと知りたくなったので、調べてみると「虚しい日記」というブログにそれらを集めたエントリがあった。これも引用させていただく(一部重複あり)。

奥田 碩(日本経団連名誉会長 元トヨタ自動車会長)
格差があるにしても、差を付けられた方が凍死したり餓死したりはしていない」

すでに生活保護の申請さえ受けてつけてもらえずに餓死している人が何人も出ていますが?

宮内義彦(オリックス会長 元規制改革・民間開放推進会議議長)
「パートタイマーと無職のどちらがいいか、ということ」

「死ぬか金を出すか」と脅すギャングみたい...。

奥谷禮子(人材派遣会社ザ・アール社長 日本郵政株式会社社外取締役 アムウェイ諮問委員)
格差論は甘えです」
「競争はしんどい。だから甘えが出ている。個人の甘えがこのままだと社会の甘えになる」

スタートラインが公平な競争で格差が出ているなら、格差論=甘え論もわかる。
だけど親の経済力や育った環境ですでにスタートラインにハンデがあるからな。

篠原欣子(人材派遣会社テンプスタッフ社長)
「格差は能力の差」

南部靖之(人材派遣会社パソナ社長)
「フリーターこそ終身雇用」

林 純一(人材派遣会社クリスタル社長)
「業界ナンバー1になるには違法行為が許される」

渡邉美樹(ワタミ社長)
「24時間仕事のことだけを考えて生きろ」
「人間はなにも食べなくても[感動]を食べれば生きていけるんです」

箕浦輝幸(ダイハツ工業社長)
「最近は若者があんまりお金を持ってないと、いうのがあって若者が少し車離れしてるんですね、
それで(聞き取れない)お金がないって事でそういう 連 中 が少し安い車という流れも少しある」

鈴木修(スズキ会長)
「土曜休んで日曜も休む奴は要らない。8時間働けばそれでいいなど通用しない。成果で報酬がでるんだ」

杉原洸(黛(まゆずみ)グループ代表取締役)
「親が死んだぐらいで休むなんて、しょうもない」「親が死んでも働くのが社会人」

秋草直之(富士通代表取締役会長)
「業績が悪いのは従業員が働かないからだ。」

と勝ち誇り貧乏人をあざ笑う財界人たち。
一昔前ではこんな発言をするのはドラマの中の悪役だけだったのに、今の日本ではこれが当たり前になってしまった。
美しすぎてため息しか出ない。
こういう世の中が美しい国というのだろうか?

だいぶ前に見たドキュメンタリーで、アメリカの陸軍士官学校だかをレポートしていたのを思い出した。
そこでスポットを当てられていた女性の士官候補生は、先輩たちからさんざん苛められ、泣きながら訓練を続けていく。ときには挫折しそうになって、それでもなんとか試験に合格して自らも士官候補生となり、今度は自分が後輩を監督する立場になる。
すると彼女は、あれだけ先輩たちに苛められ、嫌な思いをしたのだから、後輩たちには優しくせっするようになった。というのとは正反対で、実は自分も同じように後輩たちをいびりまくる嫌な先輩になったのだった。

今、日本の社会で「勝ち組」と言われている人々は、一代で企業を興して成功者と呼ばれるようになった人が多い。彼らがいかに苦労して勝ち組になったかは、それぞれが自伝に書いているだろう。しかしその結果、彼らが人間としてやさしい心を持った資本家になったかというと、これまた正反対で、平気で人権など無視したようなことを言って憚らない。
それは先輩から苛められたのに、自分が同じ立場に立つとやはり後輩を苛めるようになった、あの女性士官候補生と同じだ。

勝ち組」になるということは、即ち人間らしい心を失うということなのだろうか。
経営トップたちの暴言を見てみると、日本ではいまだに資本家による労働者の搾取が堂々と行われており、政府もそれを奨励していることがよくわかる。
人間の本性とは、そんなものなのだろうか。

NHKの番組に出ていた派遣社員の若者の一人は、加藤智大と同じことを自分がやってもおかしくなかったと言っていたが、それは彼一人の言葉ではない。
日本の若者の決して少なくない数が、同じように思っているのだ。
若者だけではない。
先に発表された、昨年の自殺者の統計で見ると、60代以上の高齢者や働き盛りの30代の自殺者が増えており、自殺の原因は健康問題と経済的な困窮が半々を占めていた。
働き盛りの30代や60代以上の老人も追い詰められているのだ。
彼らは加藤のような犯罪に走らない代わり、自分で自分を殺しているのだ。

人を殺すか、自分を殺すか。
その違いは大きいが、元をたどればどちらも「絶望」の2文字に行き着く。
かくいう私も、不安定なことでは派遣労働者と変わらず、ひとつ踏み外せば絶望の淵に転がり落ちてしまう精神的・物理的状況にあるといっていい。
人を殺すか、自分を殺すかの選択の切っ先は、私自身にも常に突きつけられているのである。


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コメント
この記事へのコメント
まあ、士官候補生って士官になるわけでしょう。 個人主義のアメリカ人、言葉も完全ではない移民一世兵、自ら軍に入隊してくる血の気の多い連中をまとめるのに、やさしくて丁寧で温かい、みたいな人、要らないんじゃないでしょうか。 いっとくけど、戦地に向かっていって、何十何百の軍人をまとめなければいけないんですよ。 一人の勝手な行動で部隊全員の命を犠牲しかねない状況下を生きていく人たちのまとめ役が、甘っちょろいわけないでしょう。 苛められてる、いやな先輩、って発想がすでに間違っています。 人間が正気を失いかねない状況で動かなければいけない軍人を指揮しないといけない人間は、精神も肉体も強靭で、ちょっと苛められたからとかでへこむような人間は、まず退学したほうがたくさんの命をまだ大切にできます。  企業も一緒だと思います。 社員全員の生活が掛かっているんです。良いトップの人ほど甘っちょろいわけが無いでしょう。 
2010/05/07(金) 06:23 | URL | Sean #vS7MiQzA[ 編集]
>良いトップの人ほど甘っちょろいわけが無いでしょう。 

甘っちょろいわけはないですね。
そういう人たちは、トップとして無能なだけです。
2010/07/18(日) 02:17 | URL | 名を名乗れ #mQop/nM.[ 編集]
このコメントは管理者の承認待ちです
2011/10/10(月) 22:25 | | #[ 編集]
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