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調査した資源を横流しするのは、やっぱりまずいだろ

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昨日のエントリについて、ほげーという人物から捕鯨について勘違いしているようなので教えてあげようという親切なコメントをいただいた。

いい機会なので、私もあたらめて調査捕鯨と捕鯨問題について、もういちど勉強してみることにした。

まず、科学的な調査をするためになんでクジラを殺さなければならないのかがよくわからない。という私の疑問に対して、彼は、

致死的調査しないと、深海にもぐってしまい寿命も長く養殖での観察も出来ない鯨は、調査に何十年・何百年と言う時間がかかってしまい、現実的じゃないから 」
と教えてくれている。

これをもっと詳しく説明すると、調査捕鯨はクジラの生態や資源量を科学的に調査・管理するために日本政府が(財)日本鯨類研究所に許可を与えて、北西太平洋では1994年から、南極海では87年から毎年行っている。調査内容は、船上からの目視調査による資源量の推定(つまりクジラが何頭くらい泳いでいるか)や、全長・体重などの計測、さらに年齢、性別、内臓からのサンプル収集、胃の内容物の調査など、調査項目は100項目以上もあるという。

そして現在、南極海ではミンククジラが850頭±10%、ナガスクジラが50頭、ザトウクジラが50頭、捕獲を認められている。

北西太平洋では、ミンククジラ220頭、ニタリクジラ50頭、イワシクジラ100頭、マッコウジクラ10頭となっている。

20年間の調査によって、クジラの餌の種類や行動範囲、寄生虫や汚染物質の蓄積度合いなどのデータが得られているという。

これに対して反捕鯨国や反捕鯨団体からは、希少種であるクジラを殺す調査方法そのものに対する批判が寄せられている。また南極海は、国際的に認められた鯨の保護区であり、そこでの捕鯨活動がまた、非難の対象となっている。
つまり、国際的に見てもクジラを調査するためになんで殺さなくちゃならないか、理解されているわけじゃないのだ。
この点、ほげ-氏の「致死的調査しないと(つまり殺さなければ)調査に何十年・何百年という時間がかかってしまって現実的でなくなる」という説明は、いささか言葉が足りないように思う。
少なくとも、それじゃ私は納得できない。殺さなければ、クジラの生態とか寿命ってわからないものなのか? どんなものを食べているかとか、どれくらい汚染物質の影響を受けているかを調べるのに、毎年数十頭から数百頭も殺さなければならないのだろうか? それがわからない。
教えるならもっと親切に教えてくれ。

ほげー氏はさらに「捕獲した鯨の肉は、食用含めて有効に使わなければならないと言うIOCのルールがある 一般に鯨肉売られてるけど見たこと無い?
標本にもなるだろうけど、そんなのほんの一部 」
と書いている。

IOCというのは国際オリンピック委員会のことだったと思うが、これはICRWのことだろう。この条約では、調査副産物を可能な限り有効利用することが義務として定められており、捕獲したクジラの肉などを販売することはICRWの条約本文で調査実施国に命じている。調査実施国は、この売り上げ金をもとにして翌年の調査経費の一部にあてているというわけだ。
さて、条約で鯨の肉などは有効に利用しなければならないことになっているが、今回グリーンピースが問題にしたのは、日新丸乗組員12人が鯨肉を入れた段ボール箱47箱を自宅などに宅配便で送っていた点である。ほげー氏は、これを「グリーンピースの妄想」とかたづけているが、記者会見場で披露された段ボール入りの美しいウネスは、とても妄想の産物には見えなかった。このあたり、ほげー氏にはグリーンピースに対する偏見があるのではないか?

捕鯨船団の乗組員には、これまでにも下船の際に鯨肉を一人数キロずつ無料で配るということが慣習的に行われていたという。まあ、手土産としての「役得」というやつだ。これが基本のね。
しかし税金で行われている調査捕鯨にこういう「役得」があること自体、私はよくないことだと思うのだが、どうだろう。

それにしても、12人で段ボール箱47箱というのは悪質ではないのか?
もしこれが本当ならば、これだけの鯨肉を家族で食べきれるわけはなく、明らかに業者に横流しするのが目的だったと考えるのが妥当というものだろう。なにしろ、鯨肉は高級品なのだから。
もちろん、鯨料理の店は何軒も現実に営業しているのだから、鯨肉が表ルートで流通していることはわかっている。
けれども、47箱分もの大量な鯨肉がどこかに消えたとなれば、それは裏ルートがあると考えるのが普通だろう。

さらにほげー氏は、「(日本の調査捕鯨に)反対してるのはオーストラリアとかの「観光資源として鯨が必要」な国と、「政治的に日本を叩いておきたい」国がほとんど。あとは、反捕鯨国と仲良くしたい国が追従してるだけだよ」
と述べているが、ことはそんなに単純じゃないだろう。
日本国内にだってグリーンピースのように調査捕鯨に反対している団体がいるわけだし、食文化に対する考え方や野生動物に対する考え方(そのなかには鯨のような知的生物を殺してもいいのかという極端な考え方もふくまれているが)などが複雑に絡み合っている。

ほげー氏は、どうもグリーンピースに対する思い込みが強いようだが、捕鯨について教えを垂れるなら、あんたこそもうちょっと柔軟な頭を持って勉強をした方がよさそうだよ。

念のためにいっておくけど、私はかならずしもIWC(国際捕鯨委員会)の立場に与するものではない。
あくまでも、こんかい日新丸の乗組員が行ったと思われる不正について、問い糾したいと考えているだけだ。
毎年10億もの税金を注ぎ込んで、わざわざ国際問題を引き起こすような調査捕鯨など、もういい加減にやめてもいいのではないかとは思っているけどね。


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コメント
この記事へのコメント
不正を行ってるのは反捕鯨団体ですけど。
これを読めばわかりますが本来、国際捕鯨取締条約とは商業捕鯨のための条約です。

「鯨族が捕獲を適当に取り締まれば繁殖が可能であること及び鯨族が繁殖すればこの天然資源をそこなわないで捕獲できる鯨の数を増加することができることを認め」
「鯨族の適当な保存を図って捕鯨産業の秩序のある発展を可能にする条約を締結することに決定し」

なのにこの条約の精神を無視して捕鯨を禁止させようとしている無法者がグリーンピースをはじめとした反捕鯨団体です。

しかもモラトリアムを成立させるために小国を形だけIWCに加盟させ、実際は反捕鯨団体のアメリカ人やイギリス人をその国の代表面して偽装投票したという不正のためです。
ttp://www.infosnow.ne.jp/~whale/part2.htm
1972年の国連人間環境会議以降、IWCには捕鯨とはおよそ関係のない新興国が次々と加盟し始めていた。セイシェル、セントルシア、セントビンセント、アンチグァ・バブーダといった国々だが、独立したばかりのこれらの国々が送り込んできた代表は、国籍を持たずに活動する反捕鯨運動家たちであった。それら新興国家群が国際会議での一票を、自分たちの意志ではなく、外国からやってきた反捕鯨ゴロたちに使われてまで、IWC加盟国として名前を貸さなければならなかった理由は、超大国アメリカと、アメリカ人相手の観光資源に頼らなければならないカリブの小国との力関係から、考えるまでもないだろう。


捕鯨規制は条約5条に
(b)科学的認定に基くもの
(d)鯨の生産物の消費者及び捕鯨産業の利益を考慮に入れたものでなければならない。

と明記されているのに科学委員会の提言を無視して、また捕鯨産業や鯨食消費者を無視して偽装投票してまでモラトリアムを成立させたのです。
2010/02/16(火) 13:43 | URL | アリア #O24v7Kjk[ 編集]
>また南極海は、国際的に認められた鯨の保護区であり、そこでの捕鯨活動がまた、非難の対象となっている。

サンクチュアリは商業捕鯨だけに適応され、調査捕鯨には適応されません。
条約を読めばわかりますが、第5条より第8条が優先されるためです。
そもそも日本はサンクチュアリに異議申し立てしているので日本には無効です。
またサンクチュアリには科学根拠がないのに数の力で強引に押し切ったのです。
科学根拠がないから第5条違反なのに。

>少なくとも、それじゃ私は納得できない。殺さなければ、クジラの生態とか寿命ってわからないものなのか? どんなものを食べているかとか、どれくらい汚染物質の影響を受けているかを調べるのに、毎年数十頭から数百頭も殺さなければならないのだろうか? それがわからない。
教えるならもっと親切に教えてくれ。

海の中にいる生物を、あなたは見ただけで年齢がわかりますか?
常識的に考えても不可能だとわかるでしょうに。
ヒゲクジラは耳垢栓という木の年輪のようなものができ、ハクジラの年齢は,歯の中にある縞模様を見ればわかりますが、これは捕殺しないとわかりません。

モラトリアム時の約束では1990までに商業捕鯨の再開を認めるはずだったのに、反捕鯨国は思いつきだけの口実を次々に言い出してその約束を反故にしています。
その一つがミンククジラは36系統あるなどと、馬鹿馬鹿しい仮説を持ち出すために日本はそれに反駁するためにも調査を行っています。
1系統につき20頭を調べるために720頭になりますね。
文句は反捕鯨国の無茶苦茶な口実に言ってください。

調査捕鯨とは基本的に商業捕鯨のための基礎資料を集めるために行っています。

条約第8条第4項
母船及び鯨体処理場の作業に関連する生物学的資料の継続的な収集及び分析が捕鯨業の健全で建設的な運営に不可欠であることを認め、締約政府は、この資料を得るために実行可能なすべての措置を執るものとする。

この通り資料収集は加盟国の義務ともいえます。
2010/02/16(火) 14:10 | URL | アリア #nzdn0PDk[ 編集]
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