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酒好き、映画好き、本好き、落語好き、バイク好き、そして鬱。 ちょっとばかり辛い日もあるけれど、フンニャロメ~と生きてます。
◎心にとめおく言葉
●人は、自分が見たいと思うものしか見ようとしない――ユリウス・カエサル
●為政者たるものは憎まれることはあっても、軽蔑されることだけはあってはならない。(塩野七生)
●自分に当てはめられない基準を他人に当てはめるべきではない
――ノーム・チョムスキー
●さまざまな知識人、文化人、政党やメディアは一般の人々よりも右よりな立場を取る――ノーム・チョムスキー
●考えろ、考えろ、考えろ!――ジョン・マクレーン

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小泉純一郎が突然引退したことを受けて、今日の全国主要三紙の社説はそれぞれ小泉政権総括する形となっている。
それにしても思うのは、小泉政権が残したものは国民生活をぶち壊し、格差の拡大、社会保障の切り捨てで今もなお続く「痛み」を残したのが最大の「負の遺産」であるのに、そのことを正面切って非難する姿勢が三紙ともほとんどないということだ。
これには少々呆れてしまった。

いちばんひどいのは日経新聞で、これは株屋の新聞なのだから新自由主義的立場から小泉政権を評価するのはもっともなことだともいえるだろう。

社説ではまず「政権を5年5カ月維持し、旧来の財政依存型の景気対策を封印し、不良債権処理を着実に進めて日本経済の再生を図った功績は大きい」と評価し、誕生した麻生政権が景気対策最優先を掲げてコイズミ路線の転換を図ろうとしていることに一抹の寂しさを感じさせている。
そしてコイズミの政治手法は型破りだった、郵政総選挙で自民党を圧勝させた手法はコイズミ政治のハイライトだったと懐かしみ、コイズミが竹中と組んで改革を推し進め、金融を正常化したことを高く評価している。

マイナス点をつけているのは靖国神社参拝で日韓関係を悪化させたこと、そして引退にあたって次男を後継者に指名したのがコイズミらしくないということだ。

総じて日経はコイズミ劇場が日本に大きな改革をもたらし、その方向性は政権が変わっても維持したまま推し進めることが経済成長につながるという論調だ。
やっぱり株屋さんはこれだけ社会が疲弊していても、新自由主義にしがみついていなければ納まらないということだ。

次いでひどいのは読売新聞。
読売はこれから「構造改革後」が問われているとして、一応はコイズミが行った郵政民営化や道路公団の民営化の評価が定まるにはまだ時間を要するとしている。
しかし「自民党をぶっ壊す」「聖域なき構造改革」のスローガンによって自民党が8割を超す驚異的支持率を得たことを書くのは忘れない。そしてやはり金融機関の不良債権処理を果たしたことを評価し、郵政総選挙では「刺客」を立てるポピュリズム的政治手法は政治をエンターテインメント化する弊害をもたらしたとしながらも、外交面ではイラクへの陸自派遣が歴史的政治決断だったとし、PKO以外で初めての陸自の海外派遣は日本の国際平和協力活動に新たな地平を切り開いたと絶賛している。

さすがは右派の読売新聞。面目躍如だ。

さらに北朝鮮外交では金正日に日本人拉致を認めさせ、近隣国の国家犯罪を白日の下にさらし、日本人の安全保障観をただす契機にしたと礼賛する。

これらの外交的成果に比べれば、新自由主義的経済政策が拝金主義の風潮を生んだことや社会保障制度や税制改革の問題が今の社会に重くのしかかっていることなど小さい問題だと言いたげである。
読売は麻生太郎が集団的自衛権を容認し、憲法改正を進めるのを待ち焦がれているのだろう。
コイズミが靖国神社を参拝し続けて日中関係が悪化したことにも触れているが、この新聞が構造改革を否定するものでなく、今後も日本の右傾化を望んでいることは明らかだ。

最後に、もっともリベラルな立場にあるはずの朝日新聞だが、ここでも「小泉氏引退―あの熱狂はすでに遠く」と、妙に小泉時代を懐かしむタイトルをつけている。
そしてコイズミが行った一連のポピュリズム的手法が新しい政治スタイルで国民を熱狂させたと礼賛し、イラクへの自衛隊派遣問題では「自衛隊が活動する地域は非戦闘地域だ」とか自身の年金にまつわる問題では「人生いろいろ」と言を左右に言い逃れたことを「小泉氏一流の突破力」だったと讃えている。
冷ややかにコイズミを見つめていた国民からすれば、あれほど国民を舐めきった態度はなかったと、今でもハラワタが煮えくりかえる思いがするのだが。

朝日はさらに、バブル崩壊後の低迷時、有効打を打てない自民政権のなかで政治の有り様を変えたのがコイズミだったと、またも礼賛している。コイズミ改革は多くの劇薬をふくみ、社会に負の遺産も残したとしながら、コイズミがやり残した課題は次の政権が引き継がねばならないとしている。
これって、改革をさらに推し進めろということだよな。

結局三紙とも小泉政権が何だったのか、国民に何をもたらしたのかを冷静に客観的に総括するというよりも、コイズミという男がいかに型破りな政治家だったかを懐かしみ、彼が敷いた改革という路線、対外的には集団的自衛権容認そして憲法改正という右傾化路線を煽る形になってしまっている。

いいのか、大新聞がこんなことを書いていて。
これではまったく国民が感じている不安や痛みから発した目線が欠けているではないか。
そうした目線から見れば、コイズミという男が行った政治は悪夢のようなものであり、負の遺産しか残さなかったというしかない。
小泉政権総括するならば、そうした視点が欠かせないはずなのに、主要三紙はまったくその点を軽視している。

こんな社説では、政治家たちは何も反省することがなく、さらに改革を進めていけば間違いはないと思うだろう。
なんだかんだ言ってもいまだに新聞が持つ言論の重みはばかにならないのだ。

今日の社説では毎日新聞だけが小泉引退を取り上げなかった。
その代わり、中山国交相の失言問題と麻生太郎の集団的自衛権についての発言を取り上げていた。
これは一つの見識だと思うが、小泉政権総括はいずれじっくりとやってもらいたいものだ。
正しい総括をしたうえで、われわれは新政権を選ぶ必要がある。

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関連タグ : 小泉政権, 総括, 朝日, 読売, 日経, 社説,

小泉純一郎が突然、政界を引退することを表明したニュースはマスコミに驚きをもたらしたようで、昨日の「報道ステーション」では、冒頭から繰り返し小泉事務所前から自動車に乗り込んだ小泉を追いかけたカメラが、記者たちの「引退は本当ですか」という質問に無言で頷く様子を映し出していた。
古舘伊知郎は例によってバカの一つ覚えの台詞である「この日本に難問が山積している時期に」というフレーズをこの日も得意気に使って小泉引退の意味について語ろうとしていた。
この日のゲストは時事通信の田崎史郎だったが、古館の陰気くさい質問に「結局、後継者を指名するために引退するという、昔ながらの政治家の手法をとったにすぎず、がっかりした」といった旨の言葉を返していた。

TBSの「ニュース23」でも小泉引退をトップに報道していたが、その扱いは意外にあっさりしたものだった。そして後藤謙次が、「何の総括もなく勝手に辞めていく。これは形が違った投げ出しに他ならない」と切り捨てていた。

ニュースでは自民党議員たちの言葉として「驚きはあるが、小泉氏はすでに終わった人だから」という冷めた見方もあることを報じていたのが印象に残る。

突然の引退表明をしたのには、たしかに驚きはあったが、つまるところ小泉の退場劇が意味するものは以上の事柄で語り尽くされているのではなかろうか。
つまり、小泉純一郎という男は竹中平蔵と組んで構造改革を断行し、その結果として大手企業や金融界には大きな恩を売ったが、その一方で肝心の国民生活を完膚無きまでにたたき壊した。そして今、社会では打撃を被った国民生活の立て直しが急務となっており、小泉政権がもたらした改革の見直しに迫られている。その時期に張本人の小泉が引退したということは、自ら取った政策を何ら総括することなく投げ出したことに他ならない。

さらに、世襲政治家の劣化が指摘されているなかで、やはり自らも自分の息子を後継者と指名して麻生新政権が発足したその日に引退を表明した。国民としてはまたしても世襲政治家がひとり増えることにげんなりするほかない。今後、小泉進次郎がどんな政治家になるかはわからないが、親譲りの新自由主義者であることは間違いなく、親から受け継いだ支持基盤をもとにカイカクを訴えていくことは想像に難くない。
新自由主義者であり、世襲政治家となる小泉進次郎については、これから厳しい目でその言動をチェックしていかなければならないだろう。

国民にとってはさしたる驚きも、影響もない小泉引退だったが、自民党にいる小泉チルドレンたちにとっては青天の霹靂だったろう。
ただでさえ、次の総選挙では総崩れが予想されるうえ、拠り所を失った彼らにはもはや単なる失業者になるしか道は残されていない。看板を失ったチルドレンどもなどに、だれが見向きなどするものか。彼らには新自由主義の冷たく厳しい社会に出て、身を切られるような辛い思いをしてもらいたいものだ。もしかしたら、少しはそこで学習して、まともな感覚を持った人間になれるかもしれない(無理だと思うが)。

財界には大きな味方だった小泉の引退を惜しむ声が強いが、次の選挙で政権が代わり、社民主義政治が行われるようになった暁には、これまで好き勝手に日本の富を貪り、格差社会を築くことに汲々としてきた御手洗以下の不届き者どもに痛烈な一撃を食らわせてやりたい。

念願の総理総裁になり、ますます口がひんまがってしまった麻生太郎の卑しいプライドを粉砕する必要もある。
今度の総選挙では、なんとしても民主党に勝たせて自公を政権の座から蹴落としてやらなければならないと、あらためて思う次第である。

関連タグ : 小泉純一郎, 世襲政治家, 総括, 総選挙,

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