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酒好き、映画好き、本好き、落語好き、バイク好き、そして鬱。 ちょっとばかり辛い日もあるけれど、フンニャロメ~と生きてます。
◎心にとめおく言葉
●人は、自分が見たいと思うものしか見ようとしない――ユリウス・カエサル
●為政者たるものは憎まれることはあっても、軽蔑されることだけはあってはならない。(塩野七生)
●自分に当てはめられない基準を他人に当てはめるべきではない
――ノーム・チョムスキー
●さまざまな知識人、文化人、政党やメディアは一般の人々よりも右よりな立場を取る――ノーム・チョムスキー
●考えろ、考えろ、考えろ!――ジョン・マクレーン

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昨年秋以降、大きな社会問題になっている派遣切りは、景気がますます悪化していく中で一向に減る兆しがない。
昨日は大量の内定取り消しで問題となった日本綜合地所が会社更生法の適用を申請し、とうとう正社員たちの生活まで危機にさらされることになってしまった。

企業はどこも赤字、業績の下方修正ばかりで、景気がいいのは東京ディズニーランドを抱えるオリエンタルランドとゲーム業界をリードする任天堂くらいになってしまった。
職を失い、住む家さえ無くしている人が大量に出ている一方で、巨大遊園地とゲームという、生活にとっては重要度がグッと下がる業種が大儲けを出しているというのは皮肉なことである。

企業の儲けと言えば、派遣切りが問題になり始めた頃、トヨタやキヤノンなど、昨年前半までは空前の黒字を出していた企業が大量に抱えている内部留保が取り上げられ、話題になった。
今も変わらず非正規の首切りは続いているというのに、内部留保を雇用確保に利用してはどうかという話はその後、とんと聞かれなくなってしまったのはなぜなのだろう。

今日の毎日新聞朝刊には、「企業の内部留保 雇用確保に使えないの?」という質問に答えるコラムが載っている。
この記事では「なるほドリ」という質問者が読者に替わって専門畑の記者に質問をするという形をとっている。
そこでまず、内部留保とは、という説明から入り、要するにそれは企業活動により企業が内部に貯め込んだ金だということで、トヨタ自動車は昨年9月末で約12兆6000億円、ホンダは同12月末で4兆700億円、キヤノンも同時期で2兆6000億円という巨額の内部留保があることを明らかにしている。

そんな数字を聞かされれば、当然ながら質問は「そんなに金があるのなら派遣切りなどせず、雇用維持に利用できないのか」ということになる。
しかし、毎日の経済記者は次のように答えるのだ。

「ただ、内部留保は現金ではなく、多くが工場の土地や建物、機械設備などに再投資されているので、使うにはこれらを売却して現金化しなければなりません。日本経団連は『結果的に工場閉鎖につながり、雇用をさらに悪化させる』と説明しています。また、内部留保の一部である利益剰余金は株主の資本なので取り崩すには株主公開の決議も原則必要になり、現実的には内部留保をすぐに活用するのは難しい面もあります」

しかし、毎日の記者には悪いが、この答えでは派遣切りされた人々は到底納得できないのではないか。
経団連の、内部留保を雇用に使えば工場閉鎖につながるなどというのはたわごともいいところで、これまでさんざんアウトソーシングと称して自社の設備拡大は抑えて下請けに任せてきた。トヨタのカンバン方式などはその最たるものだっただろう。
要するに内部留保を現金化して雇用に回すことができないという企業の本心は、内部留保はさらなる儲けを生むために資金運用に使うためにあるもので、そうやって設けた金は経営者と株主で山分けすることになっているから雇用になど回す分はないということなのだ。

これまで景気がいいときには散々人をこき使い、過労死するほど働かせて利益を最大限搾り取ってきた資本は、景気が悪くなればなったでそれまで貯め込んだ金を使い回して自分たちの取り分だけは確保しようとしている。

それだけのことではないか。

トヨタやキヤノンは、はたして景気がよかったときには利益を従業員とともに分け合ってきたのか?
利益の再配分も満足にしてこなかったのに、景気が悪いとなれば都合のいいことを言って金に固執する企業を毎日新聞をはじめとするマスコミはなぜもっと叩かないのか。
もちろんそれは、大マスコミもトヨタやキヤノンと同じ体質を持っているからであり、派遣切りされるような人間に期待を持たせるような記事を書くわけにはいかないのだろう。

経済危機が深刻になるほどに、さすがのマスコミもこれまでの市場原理主義を批判する側にまわりはじめているが、いわゆる「勝ち組」として新自由主義を謳歌してきた者たちが書く批判はどこか腰が引けていて痛々しささえ感じさせる。

内部留保はどうして雇用確保に回せないのかなどと、物わかりのいい顔を見せながら結局それは難しいなどと経団連の肩を持つような記事を書くのでなく、毎日もふくめマスコミはどれも、まず己がこれまで持ち上げてきた市場原理主義的姿勢を反省し、自己批判する記事を載せるべきだろう。そうしないことにはいつまでたっても煮え切らない、及び腰の記事を書くか、恥知らずなダブルスタンダードを続けることになる。
もはやその痛々しさは読者の広く知るところとなっているのだから、マスコミは一刻も早く自己批判し、その上で派遣切りされた人々のための記事を書くべきである。

そうでなければ説得力のある記事など、書けるわけがないのだ。

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関連タグ : 内部留保, 経団連, マスコミ,

トヨタ自動車は、22日、2009年3月期の連結業績予想を下方修正し、営業損益を6000億の黒字から1500億の赤字に引き下げた。
年末会見の席に立った渡辺捷昭社長は「当社を取り巻く経営環境は極めて厳しい。かつてない緊急事態であり、創業以来の原点に立ち返って構造改革を進めたい」と語った。

たしかにトヨタはかつてない厳しい状況に直面しているのだろう。
経営者としては気を引き締め、無駄を廃していかねばならないと考えるのは当然だ。

しかし、その無駄を廃するという事柄の中に派遣社員の首を切るという項目が入るのは納得がいかない。
なぜなら、トヨタはついこの間まで、史上空前の売り上げを誇り、がっぽり儲けた金を社内に貯め込んでいる。うなるほどの金を金庫の中にしまっておきながら、経営事情が悪化すると、それまで黒字を出すために汗を流してきた社員の首を切るというのは、どう見ても理屈に合わない。
16日付けの「しんぶん赤旗」がこのことを伝えている。テレビ朝日の「サンデープロジェクト」での田原総一朗と志位和夫のやりとりを採録したものだが、ここで志位和夫は一覧表を見せ、トヨタがこの9月末までに系列6社で17.4兆もの内部留保を持ちながら、1万460人の人員を削減する事実を明らかにしている。
内部留保

志位は言う。
「この人員削減計画、これを撤回するのに300億円あれば(人員を)切らなくてすむ」

17兆4000億円のうち、たかだか300億円出せば、1万人以上の人々が職を失わずにすみ、あるいはホームレスになる心配をせずにすむ。
トヨタにはなぜ、それができないのだろうか。自社の売り上げのために尽くした人々のために、なぜ貯め込んだ金を少しばかり切り崩すことができないのだろうか。

そればかりではない。トヨタはこれからも莫大な金を要するF1レースには参戦し続けるし、つい昨日は数年前まで「トヨタカップ」と称していたクラブサッカーの世界一を決める大会のスポンサーを続けている。
レースを続けるのが悪いとか、大イベントのスポンサーになるのがよくないと言うのではない。
それだけのことをして文化に貢献する意気込みがある企業ならば、いくら非正規社員とはいえ、労働者を路頭に迷わすような真似はすべきではないと言いたいのだ。トヨタの車を作っていた人々から希望を奪い、将来に対する不安を与えるような仕業をしてはならないと思うのだ。

同じことは御手洗冨士夫を会長に頂くキヤノンにも言える。
キヤノン内部留保は9月末時点で約3兆円もありながら、大分工場では1200人を首にするという。社員1人の年収が300万と計算しても、総額36億円。これは内部留保の0.1%程度にしかあたらない。17日付の日刊ゲンダイでは、これだけの内部留保があれば首にする予定の社員を850年雇えると書いている。さらに地元議員の言葉を引用し、

「経団連会長でもある御手洗氏は1日に麻生首相と会談した際、『雇用安定に努力する』と言っていたが、舌の根も乾かない3日後に大分の削減計画が明らかになりました。そもそも大分の工場は、県が『雇用創出につながる』と30億円もキヤノンに補助金を出したのに、従業員の7~8割は非正規社員で、このうち6割が県外者という状況です」

。。。。。実を言うと、私はもうこうした記事を書くのは嫌になっている。
ニュースでは毎日のように派遣切りを報じ、都会ではホームレスのための炊き出しが行われていると伝えている。
日産が派遣社員全員の解雇を発表すれば、スズキもダイハツも日野も続いて解雇を発表する。トヨタに次いでホンダが解雇をすれば、それが既成事実となって連鎖現象を生んでいく。

世間では年の瀬が迫り、今、街に出ればクリスマスソングがひっきりなしに聞こえてくる時期だというのに、私の気分は少しも楽しくなれず、クリスマス気分に浸るどころではない。クリスマスどころか年の瀬のなにやら落ち着かないワクワクした気分もまったくないし、正月が待ち遠しいという気持ちなど湧いてこようもない。

それどころか、いつか追い詰められた人々が爆発するのではないかという心配で心がふさがれる。どこかでひとたび爆発が起きれば、今度は虐げられた人々による暴力の連鎖が起きるだろう。
今の日本社会はそこまで追い込まれている。

だから、ここでどうしても言っておく必要があるのだ。
これまで大儲けした企業は、社員を解雇するな。働く者の首を切るのは、最後の最後にしてくれ。
どうかおのれ一人が儲けを抱え込み、株主と分け合うような真似だけはやめてもらいたい。
社員の首を切る前に、もう一度、考え直してほしい。

心の底から、そう願うのだ。
そして絶望する寸前で踏みとどまり、わずかな希望にすがろうとしているのだ。
私は、まだ絶望したくはないから。

関連タグ : トヨタ, キヤノン, 派遣切り, 内部留保,

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