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酒好き、映画好き、本好き、落語好き、バイク好き、そして鬱。 ちょっとばかり辛い日もあるけれど、フンニャロメ~と生きてます。
◎心にとめおく言葉
●人は、自分が見たいと思うものしか見ようとしない――ユリウス・カエサル
●為政者たるものは憎まれることはあっても、軽蔑されることだけはあってはならない。(塩野七生)
●自分に当てはめられない基準を他人に当てはめるべきではない
――ノーム・チョムスキー
●さまざまな知識人、文化人、政党やメディアは一般の人々よりも右よりな立場を取る――ノーム・チョムスキー
●考えろ、考えろ、考えろ!――ジョン・マクレーン

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去年の流行語大賞など、もはや忘れてしまった人が多いのではないか。
性犯罪者が知事になったことで認められたらしい「どげんかせんといかん」も、女性週刊誌かワイドショーレベルの話題に過ぎない「ハニカミ王子」も、現実の日本社会の実情とは大きく乖離したものだったために、極端に印象が薄い。
言い換えれば、どうでもいい言葉が流行語として表彰されたわけだ。
「消えた年金」で舛添がいけしゃあしゃあと出席したことからも、この賞が大衆の目をそらすために誂えた、御用流行語であることは間違いない。

真の流行語がなんであったかといえば、すでに他ブログでは「KY(空気が読めない)」だ、などという説が上がっていたが、私は文句なく「格差社会」と「ワーキング・プア」が挙げられるべきだと思う。「格差社会」は去年に始まったことではないが、NHKの番組により働く貧困層が注目を浴びたとき、誰もがあらためて「格差社会」のことを考えたに違いない。

時代を現わしながら、これらの言葉が脚光を浴びるというよりは人々の心の底に沈殿してしまっているのは、とりもなおさず今の世の中が新自由主義の勝利の下にあるためで、心ある人々は今後さらに声を大にして格差社会やワーキング・プアのことを叫び続けていかなければなるまい。流行語大賞などは、もうどうでもいいのだ。

新自由主義がはびこる陰で、日陰の花のように存在している言葉が「ディーセント・ワーク」だ。
これは1999年にILOのファン・ソマヴィア事務局長が提唱した理念・活動目標で、日本語にすると「権利が保護され、十分な収入を生み、適切な社会的保護が供与される生産的な仕事」という意味を持つ。
昨日の朝日新聞夕刊には、この言葉がなかなか浸透しないことを伝えるコラムが掲載されていた。99年に提唱されながら、いまだに社会の市民権を得られずにいるのは、ひとつには「ディーセント(decent)」という言葉に適当な訳語が見つからないために浸透しにくいことが挙げられている。ディーセントとは「ちゃんとした、きちんとした」という意味で、「やさしく働ける仕事」という訳語を当てている者もいるようだが、こんな言語センスでは浸透するわけがない。
ワーキング・プアが問題になっている社会に於いては、ディーセント・ワークの訳語はもっと切実な響きを持っている必要があるだろう。

要するに、人は誰もが労働に見合っただけの権利と保障と収入が得られるべき仕事をしなければいけないということであり、基本的人権と結びつけた言葉をつくればいいのではないか。
実際にそれがどんなものが適当なのかはおくとして、問題は、この言葉が1999年から今に至るまでまったく日の目を見なかったことは、単に訳語がダサイからというだけではないような気がすることである。
この間、政府は派遣労働法を改悪するなど、新自由主義にもとづいて労働条件を悪く、厳しくすることに懸命だった。そのためには「ディーセント・ワーク」などという言葉や概念が社会に根付くことはじゃま以外の何者でもなかっただろう。

とすれば、昨年の流行語大賞がほとんどどうでもいいような言葉に与えられた骨抜きの賞になったように、ディーセント・ワークはワーキング・プアなどとともに意図的に排除されたものなのではないかと邪推してみたくなる。

朝日のコラムでは、この言葉を定着させるために、ドラマやCMで意図的に連呼するようにしてはどうかなどと、半ば冗談めかして締めくくっていたが、ワーキング・プアという言葉がすんなりと受け入れられた土壌があれば、ディーセント・ワークもそれほど無理なく定着するように思う。
要は、この言葉が今の社会にとって切実で重要な言葉であることを十分に告知していくことであり、社会にとってはむしろ有害なドラマやCMなどに頼ることなく、しっかり骨のあるドキュメンタリーを一本作って放送すればいいだけの話なのではないか。
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関連タグ : ディーセント・ワーク, 格差社会, 新自由主義,

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