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酒好き、映画好き、本好き、落語好き、バイク好き、そして鬱。 ちょっとばかり辛い日もあるけれど、フンニャロメ~と生きてます。
◎心にとめおく言葉
●人は、自分が見たいと思うものしか見ようとしない――ユリウス・カエサル
●為政者たるものは憎まれることはあっても、軽蔑されることだけはあってはならない。(塩野七生)
●自分に当てはめられない基準を他人に当てはめるべきではない
――ノーム・チョムスキー
●さまざまな知識人、文化人、政党やメディアは一般の人々よりも右よりな立場を取る――ノーム・チョムスキー
●考えろ、考えろ、考えろ!――ジョン・マクレーン

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今に始まったことではない。
もう何年も、続いているのだ。この状況が。

本が売れない。日本人の活字離れが、どうにもならないほど止まらない。

出版業界の末端で生計を立てている私としては、まことにもって由々しき事態と言わざるを得ない状況が続き、その深刻の度合いは年々深まっている。

今年に入って1月には草思社が経営破綻した。
今日の朝日新聞ではその草思社を支援しようと、書店が立ち上がったことを伝える記事が載っていた。
徳大寺有恒の『間違いだらけのクルマ選び』シリーズ、中野孝次著『清貧の思想』、ミリオンセラーのF・アルベローニ著『他人をほめる人、けなす人』、ポール・ケネディ著『大国の興亡』、齋藤孝著『声に出して読みたい日本語』、横田早紀江著『めぐみ、お母さんがきっと助けてあげる』など、ヒットシリーズや話題になった本を出してきた出版社だけに、その再生を願う書店が「再建支援フェア」などと銘打ってコーナーを設けているのだ。
「他に代え難い書籍を必要な人に行き渡らせるのも、大型書店の役割」と語るジュンク堂書店の言葉はうれしい。
草思社支援
しかし、そういうことができるのも大型書店だからこそで、今、多くの書店は自身の経営が難しく、そんな余裕はないというのが実情だ。売り場面積が限られる町の本屋さんは、ベストセラーの書籍に週刊誌、あとは文庫本にコミックを置くだけで精一杯だ。近くに大型書店ができた日には、バタバタと倒産して店を閉じていく。
地方の場合は、大型書店があっても客そのものが少ないために品揃えは都市部の小規模書店と同じようなものになる。要するに場所を取らない文庫本とコミックの数はある程度そろえるが、あとは話題書、ベストセラーしか置こうとしない。数が出ない専門書の類は、最低限のものしか置かないのだ。本を置いたとしても、売れない本はなるべく早く返本して仕入れの金を回収しようとする。

こうした書店業界の目を覆うばかりの不況は、もう十年以上も続いている。90年代半ばには約2万3000店あった書店が、現在では約1万7000店まで減っていることが、その厳しい状況を現している。

出版業界の不況は、構造的なものだといわれているが、今では大手出版社でさえ経営が難しくなってきている。雑誌が売れなくなったと言われたのはずいぶん前のことで、その頃は週刊誌とマンガ雑誌が売り上げを支えていた。
ところが、今ではその週刊誌とマンガ雑誌の売り上げ部数まで凋落している。そして凋落し続ける流れを押しとどめることができずにいる。

その結果、どうするか。
出版社は出版点数を増やすのである。目新しい本をたくさん出すことでなんとか売り上げを伸ばそうとする。しかしパイをいくら大きくしても、食べる人間の方は相変わらず少ないのだから、どうしても食べ残しができる。

『出版年鑑2006』によれば、2006年の書籍の新刊点数は約8万点と、90年代に比べて倍増したが、販売額は2割増の約1兆円にとどまっている。出版社は新刊を出すと取次店から前払い金が入る。しかし本が売れなければそれらは返本されるため、最終的に過払いが発生する。その金を工面するために、また新刊を出す……朝日新聞より。

なんともはや。どうしようもない悪循環だ。
この悪循環があるから、書き手に支払う原稿料も当然抑えられるようになっていく。
社員の給料は下げられないから、契約社員や編集プロダクションに仕事をさせて人件費その他の経費を抑えようとする。

そして今日また大型出版社の倒産騒ぎが発生した。
今度はアスコムだ。yahooニュースによると、
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社員は20日付で解雇され、2月21日から事務所は閉鎖されている。アスコムは株式会社アスキーの一般書籍部門アスキー・コミュニケーションズとして設立され、田原総一朗氏、松山千春ら有名人の関連書籍を多数発行し、NHKの人気番組『ためしてガッテン』などの定期刊行物などでも知られていた。
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とある。
そしてさらに、
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インターネットや携帯電話の普及などによる活字離れや業界構造の問題などにより、出版業界は1997年以降、市場規模が年々縮小している状況だ。業界大手の講談社は今月、12年連続の減収決算を発表した。売上高確保のために出版点数は増加しているが、返品率が高く、出版業界は悪循環に陥っている。また出版社の収益減少は、執筆で生計を立てている作家やジャーナリスト、フリーライターの収入にも影響しており、少額の印税にあきれて執筆を放棄し、投資などで収入を確保しようとする作家もあらわれている。
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なんとね。

もう、あまりの原稿料の安さに、執筆を放棄している人もいるのか。
気持ちはわかるよ。
勝谷誠彦みたいな奴が、必死でテレビに出ている事情はここにもあるわけだ。

しかし、勝谷のような男は別にして、物書きだか作家だかが書くのを止めて、投資に走るというのもなんだかね。
背に腹は代えられないというけれども、ほんとうに夢も希望もない話だ。
芸も学もない私には、とてもできそうもない。

ネットの普及により、雑誌はもとより、現在は新聞でさえ読まれなくなってきている。雑誌などはどんどん無料化の方向に走っている。これではライターには最低限の原稿料しか入ってこないだろう。
この先、出版界はどうなってしまうのか。幸いなことに私は今回の倒産劇には関係していなかったが、これから先のことを考えると、気分は暗くなるばかりだ。
暗い気持ちを抱えたまま、これからも細々と書いていくしかない。
まるで伝統工芸の職人みたいに。
でも、私の場合はいくら頑張ったところで、人間国宝になれるわけじゃない。
まったく困ったものである。おまけに鬱ときた日には。

もの書きのデス・スパイラルは、はてしなく続いていきそうだ。


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関連タグ : 出版不況, 草思社, アスコム, 原稿料, 活字離れ,

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